ゆにこーもり #01

ミモリとユニオが出会う話。ふたりのプロフィールはこちら(pixivへ遷移します)

【警告】この作品には下ネタ・エロネタ・卑猥な単語等が含まれています。R18制限が必要な性描写はございませんが閲覧は自己責任にてお願いいたします。


異世界《リューンポウス》。

球体型のこの星には、北半球の6分の1ほどを占める広大な地が広がっている。この広大な地を《イル・パレオン大陸》と呼ぶ。

イル・パレオンに生息する蝙蝠の亜人《ロトゥス族》は昆虫や木の実だけでなく「動物の血液」を食事としており、ヒト族を含めた他種族に気味悪がられ、虐げられ、また恐れられている。

ロトゥス族の生態には謎が多い。代表的なものは「産まれてから18年を経た頃に、ヒト族の、それも処女の生き血を食することで霊力が大幅に向上する」ということだ。

18歳を迎える頃になると、単独または群れでヒト族中心に構成された村を一定期間支配し、洗脳し、処女の生き血を捧げさせる「贄の儀式」を行なう。

イオ・カミワ「異世界生物学〜リューンポウス編II〜」

待ちな!そこのツノのやつ!

……何か用か?

用?あるわ!大アリよ!!アンタ、アタシが狙ってた村娘ぜーーーんぶ食べたでしょ!

人違いじゃないか?俺に食人の趣味はない。

いーえ、村娘たちが言ってたもの。おでこからツノが生えた白髪の男に襲われたってね!

待て。

なに?

「食べた」というのは、村娘と性行為をしたかという意味か?

そうよ。堂々と大きな声で恥ずかしいこと言わないでくれる?

ああ、それなら多分俺だな。

この会話の流れであっさり認めんじゃないわよ!このドスケベ野郎!

ここから近くの村だろう?妙にヒト族の処女がいる村だったな。おかげで久々に楽しかった。

それよソレ!アンタのせいでアタシはね、今晩の「贄の儀式」で使う処女の生き血をぜーーーんぶ失ったの!

贄の儀式…?ああ、お前もしかしてロトゥスの蝙蝠か。

そうよ。話が早くて助かるわ!アタシは今晩、儀式を終わらせて一人前の吸血鬼になるはずだった!そのために1週間かけてあの村の処女達を片っ端からオドして催眠して洗脳して支配したの!

それは大変だったな。

そう、大変だったの!その苦労をアンタが!ぜーーーんぶ!ひとつ残らず!台無しにしたから怒ってんのよ!

……

なんか言いなさいよ。

ご馳走様でした。大変美味しかったです。

ぶっ潰す!!

そんなに怒らなくても、また頑張ればいいだろう。

ふざけないで!ヒト族の処女は貴重なのよ?見つけたとしても満月の夜まで従順で居てくれるような状態にするにはすごい労力がいるの!

そうか、大変だな。頑張れ。

ほんっっっとムカつくわねッ!そのツラを苦痛に歪めるまで絶対に気がおさまらないわ!

ならどうする?殴り合いでもするか?

いーえ、これからアンタにつきまとってやるから覚悟しなさい!

……は?

見たところアンタ、ユニコーンでしょう?種族問わず処女を漁ってると見たわ。

よくご存知で。

だから、アンタが見つけたターゲットを横取りしてアタシが贄として使ってやるわ!どう?想像しただけで悔しいでしょう?

……

なに?悔しくて言葉も出ないのかしら?

(血を吸った後なら、そのヒト族を俺が好きにできることに気づいてないのだろうか……)

ふふっ。アンタの不満そうな表情を想像するだけでやる気がでるわね。

……好きにしたらいい。多分、その望みは叶わないと思うが。

自信満々で居られるのも今のうちよ!見てなさい、今にわんわん泣かせてあげるわ!

ところでさ。

なんだ?

アンタはどうやって処女を見つけているの?ユニコーン族は処女が好きと聞くけど、見つけるための特殊な能力でも持ってるのかしら?

いや、ユニコーン族にはない。俺個人にそういった類の能力はあるが。

へぇ?どんな?

処女を見つけると俺の下のツノが元気になる。

最っっ低っっっ!!


背景画像等素材提供元:pixta(冒頭本イメージ)、ぐったりにゃんこのホームページ(夜の森、朝の森イメージ)

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